ハングル語・韓国語:何、それ? 2004年10月14日
朝鮮語のことを「ハングル語」とか「韓国語」といった耳障りな呼称が蔓延しようとしています。

朝鮮語を別の呼び方で言い換えて、なんとか「朝鮮」という言葉と「韓国」を切り離し、これまでの朝鮮半島と日本との間にあったわだかまりを避けて通りたいという姑息な心情が透けて見えます。

ハングルは朝鮮文字のことですから、これに「語」をつけることはできません。ちょうど「平仮名語」とか「ローマ字語」という組み合わせが論理的に不可能であるのと同じ理屈です。

「韓国語」も笑止千万です。現に朝鮮語は韓国、北朝鮮、中国、ロシア、日本、アメリカ、蒙古などで朝鮮民族によって使われている言語なので韓国だけが一国独占できるものではありません。

このような卑怯な言い換え、すなわち「すり替え」によって問題の核心から目をそらせ、風当たりを弱めようとする体質は役人と大半のジャーナリストに共通のものです。

役人とジャーナリストの体質というのは、すなわちその文化全体の体質の反映であると考えることができます。

ちょうど子供のしつけが親の責任であるのと同じように、「親」である日本文化のどこかに「朝鮮という言葉さえ使わなければ何とか穏便に事を済ませることができる」という情けない善人面をした欺瞞が潜んでいるのです。

日本に住む人達にとって生物学的、文化的に大きな根源である朝鮮半島を直視することを避けようとする姿勢は卑劣です。

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